この記事では病院に勤める感染管理認定看護師の仕事について解説します。
感染管理認定看護師が病院で実践する7つの項目
医療関連感染予防・管理システムの構築
組織内でいろいろな部署がありますが、感染管理に関する役割を明確にして、システム化させる。
指揮命令系統をあらかじめ決定しておくなどが挙げられます。
医療関連感染サーベイランス
病院内で医療関連感染(提供される医療に関連した尿路感染や血流感染、手術部位感染など)がどの程度起こっているのかを監視する仕組みです。
実際に監視したことを当該部署へフィードバックすることで、その提供される医療の質を改善させるために感染予防策を見直し、感染対策の実践を当該部署とともに行います。
感染防止技術
病院にはいろいろな職種の方が働いています。感染対策は特定の職種が行うものではなく、病院に関わる全ての人が必要となる技術です。そのため、エビデンスに基づいた技術をすべてのスタッフが行えるよう介入します。
職業感染管理
感染症に罹患した患者さんが受診されることもあり、病院で働くスタッフはいろいろな微生物(細菌やウイルスなど)と接する機会があります。
そのため感染症からスタッフの身を守るということも大事な仕事の一つです。ワクチンのプログラムを組むことや、検査体制を整えたり、スタッフ自身が身を守る術が身につくよう指導したりします。また、職場の環境調整なども行い、事故が起きないようなシステム作りを実践します。
感染管理指導
すべてのスタッフに対して感染防止技術の指導を行うことは前述したとおりです。また病院内で起こった医療関連感染や病原体の伝播は病院のアウトカムの一つです。そのため、感染管理に関する考え方を病院管理職へ指導することも求められます。
感染管理相談
相談業務は多岐にわたります。感染管理に関する様々な要件を一旦引き受ける窓口のような役割もあります。
必要に応じて、感染対策チームの多職種に仕事を振ります。例えば検査のことに関しては臨床検査技師へ。治療のことは医師や薬剤師へなど。
受けた相談内容は記録し、マニュアルに反映させるなどの対応をおこないます。
洗浄・消毒・滅菌&ファシリティマネジメント
洗浄・消毒・滅菌
病院内ではさまざまな医療材料が使用されます。そのまま破棄されるものもあれば、再利用するものもあります。再利用する際には汚れを取り除き、使用する用途に合わせて消毒や滅菌を行います。このような工程が確実に行われているのかを確認します。
ファシリティマネジメント
病院の設備を担当している部署と協働し、施設管理を行います。
空調や水など施設から提供されるものが安全か把握します。具体的には提供される水を培養して細菌が繁殖しないか確認しています。
まとめ
感染管理認定看護師の役割を簡単に記載させていただきました。これらの項目は基本的なもので、その他にも病院外の保健所や施設などと連携し活動することもあります。
感染管理認定看護師の仕事は毎日多忙ですが、病院にとって重要なポジションの一つであり、やりがいを感じることができると思います。
興味がある人はこちらも参照ください。
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